アレルギー対応食品・自然食品&カフェ
 

全国の皆様に心より感謝申し上げます。(2011.4.25)

ヘルシーハット
社長 三田久美

 これまで体験したことのないレベルの大地震と津波、これは短期間で解決できるレベルではなく、復興には数か月かかる大変な事態、と思いました。アレルギーの方たちも大変ですが、それでなくても維持するには努力のいるアレルギーの専門店です。事の重大さに、簡単にこの店を無くす訳にはいかないと思い、ライフラインが止まり、物流がすべて止まる中、決断をしました。これからアレルギーで生まれてくる子供たちのためにも、この店を残させてもらえないだろうか! 私たちの活動を知る皆様に、頭を下げ、支援のお願いをさせていただきました。

  皆様のご支援のおかげで、3月を無事に乗り切り何とかここまでやってまいりました。全国の皆様から、たくさんのご支援と励ましのメッセージをいただき、お店にわざわざ支援にいらしてくださる皆様の言葉にも励まされ、涙もろくなってしまった今日この頃です。

  最初の地震で、化学物質過敏症(CS)の私でも何台目かで使うことができたパソコンの上に、スピーカーが落っこちてしまうという悲しい出来事もありまして、昨日やっと中古の同機種が手に入り、何とか自分で文章が打てるようになりました。

 本来であれば、ご支援をいただいた皆様に早く御礼のご連絡をしなければならなかったのですが、大変遅くなりましたが、この場をお借りしましてお詫びと御礼を申し上げます。ご支援、誠にありがとうございます。皆様のおかげで、年度末を何とか乗り切ることができました。まだまだ通常のようには戻ることができず、苦戦を強いられていますが、これまで通り被災者の支援も続けながら、スタッフ一同頑張って行きたいと思います。工場の方もフル回転できるよう、どうぞ皆様ご利用いただければ幸いです。

 地震発生後、ライフラインがストップした中、これは食物アレルギーを持つ方々が大変なことになる!と考え、グチャグチャになった店内をすぐに片付けて次の日からお客様がいらしてもすぐに品物が出せるように、早朝からスタッフと共にお店に待機しました。お隣の酒屋や、近くのコンビニはあっという間に品物がなくなり、アレルギー対応の商品とはいえ、棚に食品が並んでいると一般の方が無理やり入って来てしまうので、3枚あるシャッターを1枚だけ1mほど開けて対応しました。

  地震の直後から、ガソリンスタンドがすべて閉鎖され、かなり遠くから自転車で片道1時間半~2時間かけてお店まで来られ、「あ~、良かった!これで子供が生き延びられる!」と、涙を浮かべるお父さん、お母さんが何人もおられました。

  車で1時間以上かかる地域からやってきたお母さんが、「避難所の体育館に夕食抜きで夜10時頃子ども(4歳)と横になったら、子供が『お母さん、お腹すいたね。これからヘルシーハットに行こう!ヘルシーハットならやっていると思うよ』と言ったんです」・・・と言われ思わず涙がこぼれました。4歳になったばかりの小さな子どもに頼りにされていたことを知り、疲れた体に力が湧いてきました。どんな事をしてもお店を開けておかなければならないと思い、震災から今日(4月25日)まで、各地の災害支援を続けながらほとんど休まずに営業してきました。
  そんな中で一番困ったことは、震災後物流がすべて止まってしまったことでした。3月末まで通販を再開することは出来ませんでしたのでほとんどの収入を断たれることになりました。当然、工場の調理スタッフもライフラインがストップしたことに加え、余震が続くため仕事に出て来ることさえ困難な状況でした。スーパーにもコンビニにもほとんど物が無く、アレルギー対応の食品とはいえ、外から店の中を見せる状況ではなかったので、シャッターを閉め、外の見えない状況でテレビの情報を頼りに3週間以上を営業していました。

  それよりも、被災地のアレルギーのお子さんのことが心配でした。商品の発送も全く出来ませんから、津波の被害にあった地域の家族に食べ物を届けて歩こう!ということになり、ずいぶんとがれきの中のかろうじて通れるような道を進み物資を届けたりもしました。特に小さいお子さんのおられる家族が気がかりでした。私は「アレルギーの子を持つ親の会あっぷるんるんくらぶ」の代表もつとめており、アレルギーの会全国連絡会の震災支援活動の宮城における拠点としても支援活動を引き受けました。ナビと地図を頼りにまるで変わってしまった町を探して歩きました。被災者は避難所を転々としたり、アレルギーの重症な方ほど遠くの実家や親せきの家に、相当な危機感を持って移っておられる家族も多いと思いましたので、到底、自分たちでやれることは限られていますから、行政の方々に協力を求めて、支援物資を持ち、お願いをして歩きました。

 3月28日になって宅配便の復旧にともない全国への宅配も再開しました。しかし、3月震災以後は売り上げの大部分を占める全国への宅配ができなかったため、例年の7割以上の減少となっています。また通信販売の再開後も、これまでのような注文状況には未だ戻っていません。店舗での営業も、余震も多く外出控えもありなかなか回復していないのが現状です。

 沿岸部を中心とした被災地には、家を津波で失ったり、床上1mくらいの浸水被害に遭ったり、失業をしたり・・そのようなアレルギーの家族がたくさんいます。避難所での生活が大変で、実家など別の地域に移られている方もいます。そうした方々へは、今後も継続的な支援活動が必要です。

 私たちも、今後も引き続き被災現地への支援活動を行っていきたいと思います。被災されたあるご家族からは、津波に襲われ濁流に囲まれて家の中で孤立した中「ヘルシーハットに行ってご飯やケーキを食べたいね」と言って頑張っていたという話を聞いて、本当に涙がこぼれました。被災された方には弊社のお総菜やケーキも届けているのですが、少し落ち着いてきたらお店にも来てゆっくりとメニューを選び、食事を楽しんでもらいたいな、とも考えています。
  そのためにも、今後もヘルシーハットが存続し営業を続けていかなければならないと決意を新たにするとともに、それがアレルギー対応食品というある意味、大変特殊な分野の製品を取り扱っている小売店としての社会的責任でもあると考えています。阪神大震災の時には、現地のアレルギー対応をしている店舗が2つ消えたと伺っています。長期戦になりますので、支援物資もまだまだ必要ですが、私たちがきちんと販売も(通販も)できて、(できることならオリジナルの冷凍品だけではなく、常温品もご利用いただけると本当に助かります)以前のように営業ができますよう、できるだけ多くの方に弊社をご利用いただきたく、お願い申し上げます。
 これまでのみなさまの温かいご支援に深く感謝申し上げるとともに、引き続きのご支援をいただきたくお願い申し上げます。


2011年4月25日
有限会社ヘルシーハット
取締役社長 三田久美

(支援金の振込先)
●郵便振替口座 02230-2-21887 有限会社ヘルシーハット
  (銀行からは ゆうちょ銀行 二二九支店 (当座)0021887 有限会社ヘルシーハット
●ジャパンネット銀行 本店営業部 (普通)2127471 有限会社ヘルシーハット